いわゆるニキビと吹き出物の違いはホルモンバランスが乱れる原因が違う
2017.05.18ニキビ予防・ケア
思春期から20歳くらいまでは「ニキビ(尋常性ざ瘡)」が多いのですが、大人になってからは「毛嚢炎(吹き出物)」と呼ばれるようになりますよね。
どうして呼びわけるのかなどをご説明します。
思春期ニキビも吹き出物もホルモンバランスの乱れによるもの
ホルモンバランスが乱れると皮脂の分泌量が増え、毛穴がつまり、皮脂を栄養とするアクネ菌の活動が増します。
そうすると毛穴の中で炎症を引き起こされ、ニキビや吹き出物となってしまいます。
しかし、思春期のホルモンバランスと成人後のホルモンバランスの乱れでは、状況が違います。
思春期のホルモンバランスの乱れの原因
思春期は、子供から成人に変わる成長期です。
この時期は女の子でも副腎からのアンドロゲンなど男性ホルモンも多く分泌されるなど、成長に伴いホルモンバランスも大きく変化します。
男性ホルモンで皮脂分泌もさかんになるため、毛穴も詰まりやすく、ニキビができすい時期です。
成人のホルモンバランスの乱れの原因
一方、成人のホルモンバランスの乱れを引き起こす原因の中には、次のような生活習慣や環境も挙げられます。
・睡眠不足
・季節や空調などでお肌が乾燥
・ストレス
・偏った食生活や新陳代謝の低下
・内服薬の一部
ホルモンを直接分泌する副腎や卵巣のほか、それらをコントロールする下垂体ホルモンなどが
複雑に影響するため、「今まで何もなかったのに」突然 吹き出物が増えたりなんてことも良くあります。
このように、20代以降になってから出来たニキビの原因は、思春期のような一過性のホルモンバランスの乱れとは全く異なるのです。
思春期は「ニキビ」成人は「吹き出物」と呼ばれる
思春期が終わる20歳前後には男性ホルモンの影響が落ち着き始めると、ホルモンバランスも整い、一般にはニキビができにくくなります。
成長過程に起こる一過性のものなので、病気という対象ではなく「ニキビ」はいずれ落ち着きます。
一方、思春期の成長過程を過ぎて成人後にできる毛穴のトラブルは、美容的な問題がメインテーマとなります。
そのため、保険治療の対象となる「ニキビ」としてではなく、美容の肌トラブルとしてあえて「吹き出物」と呼んでいます。
ニキビや吹き出物はまず塗り薬
思春期のニキビは 保険適応になった新しい薬が有効ですので、保険証をもってお近くの皮膚科に相談されてみてください。
根気よく治療を続けることが、一番の早道になりますので、なるべくドクターショッピングをせず、
信頼できる一人の先生にお任せするのが良いでしょう。
また、成人されてからの吹き出物の場合は、自分にあった治療に出会うことも大切です。
赤味や色素沈着など「美容的」なテーマがメインになると思います。
また一時的に治ったと思っても、同じところに再発してしまうこともありますよね?
だれでも症状がでている「吹き出物部分」だけに目が行きがちなのですが、
定期的に、肌状態を整えるケアを計画することが、
次の吹き出物を予防することにつながります。
吹き出物を再発させないためにも、まずは予防ケアを計画することが大切です。
併せて吹き出物の予防法とニキビの予防法の違いもご参考ください。